メイヤースノープラウのメンテナンス記録

パジェロにスノープラウを取り付けて駐車場の除雪作業に使っています。実際に稼働するのは1年の内10日くらいなのですが、このプラウ20年選手ということもあって最近かなり調子が悪くなってきました。

不具合は取り付けてみるまでわからないため、いざというときに立ち往生という最悪の結果も招きかねません。

簡単なメンテナンスと修理なら自力でできるようにならないとまずい..というわけで各種情報を集めてみましたが、日本語の情報は極めて少ないようです。メイヤーのホームページにガイドブック(PDF)が置いてありますので、英文マニュアルが読める方はまずそちらからどうぞ。

分解修理のまえに確認するべきこと

普通の磁力化されていないドライバーを使って3つあるソレノイドの動作を確認しましょう。ソレノイド自体が動作していないのなら分解修理をしても無意味です。結線を調べて下さい、最悪ソレノイド自体が動作していないのなら交換しか方法がありません。

ソレノイドってどこにある?つかそもそも何ですか?

電磁石ですね。メイヤーのユニットはオイルの流れをバルブで制御しています。このバルブはカートリッジ型になっていて中にスプリングで押されたシャフトが入っています。ソレノイドはこのカートリッジを包むように装着されています。通電して磁性化されたソレノイドがカートリッジの中のシャフトを引き寄せてオイルの流れを切り替えるようになっています。E-47にはこのソレノイドが3つあります(写真)。

ソレノイドの動作確認作業 (二人でやりましょう)
ドライバをソレノイドに近づけてスイッチを入れてみます。

動作1 プラウを下にさげるつもり この場合はモーターは動かずにAソレノイドが磁性化される

動作2 プラウを上にあげるつもり モーターが動いてBソレノイドが磁性化される

動作3 プラウを左に振るつもり モーターが動く (どのソレノイドもオフのまま)

動作4 プラウを右に振るつもり モーターが動きBとCのソレノイドが共に磁性化する

つもりと書いたのはスイッチ上そのように動かすという意味です。カートリッジバルブの不具合の場合は上記動作をするつもりなのに意図したように動かない結果になります。

ソレノイドはどうでしたか?配線を間違えていないのなら上記のテストはうまくいくはずです。ソレノイドが動作しない場合は再度結線を確認して(テスターがあれば通電を確認)みましょう。通電しているのにソレノイドが動かないなら部品交換しか方法がありません。

今回(2004/12)のテスト結果(うちのばあい)

動作1 Aソレノイドは磁性化される(もっともプラウは下がってるのでカートリッジバルブが動作してるのかは不明)

動作2 Bソレノイドは磁性化されモーターも動くがプラウは(なぜか)左に振られる

動作3 左に振られる

動作4 右に振られる

ソレノイドやモーターは正常なようです。

問題点 カートリッジバルブの動作がおかしい、油量も足りてないみたい。

オイルを買ってきましょう。このさい分解修理をすることを前提にシールキットも購入しました。

必要となる工具

作業台は用意したほうがいいです
オイルトレイ
レンチ(可能ならインチサイズのものを用意しましょう)
パイプレンチ(薄型のもの)
ピアノ線(ラジコンのアンテナなんかに使うようなやつw)
灯油(洗浄用に使う)
ウエス(雑巾)

あとは体力と気力w

決定的にないと困る特殊な工具 Aカートリッジバルブを外すのに必要
7/8(または1-1/8)インチディープソケット.... ふつう売ってないw
29mmディープソケットで代用可(たぶん30mmでも大丈夫かな)かなり大きなソケットであんまりみかけない

あると便利な工具
エアコンプレッサー(フィルターのヨゴレを吹く)欲しい...
BCカートリッジバルブ用特殊工具(これがあればBCバルブだけ単独で抜くことが出来る。なければオイルコネクタも外さないと回せない) パーツで取れる。
メーター付きトルクレンチ(むう..あればいいがほかの使い道が思いつかない